思考のごみばこ

ゴミはゴミ箱に、思考はインターネットの海に

昭和末期世代にはたまらない「岡崎に捧ぐ」

今日は、先日読んで非常に面白かった漫画を紹介したいと思います。 

岡崎に捧ぐ 1 (コミックス単行本)

読んだ時、皆さんに普及活動せねばと思いました。

でも、結構有名みたいね?

・・・・。

私がなにでこれを知ったのかということ、こちらの雑誌です。↓

ROLA(ローラ)2016年09月号

 ずるいよこの表紙は・・・!

85年生まれの私は、天使なんかじゃない(小学校)→ご近所物語(小、中)

→パラキス、NANA(高校)と、矢沢あいの名作が少女時代の友だったのです。

で、この雑誌を買ったところ、「岡崎に捧ぐ」が掲載されていたというわけです。

noteでも、3話くらい読めるようです。

ちなみに単行本化されるまでは、全話読めた模様。

 

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こんな感じの可愛いタッチの絵。岡崎に捧ぐ|山本さほ|note

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横浜に転向してきた山本さんと、岡崎さんの日常を綴った漫画です。

掲載されていた漫画を読んだ限りでは、そこまで抱腹絶倒ではなかった。

が!

ディティールがやばいんです。

マリオペイント、たまごっち、ぎゃおっぴ(!)、ポケステ、、、

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たまごっちはこれの一番左を持っていました。

真ん中も一番右のカラーも、持ってる子いたなぁ〜!

作者と同い年生まれだから当たり前なんですけど、

子供の頃流行っていたものがドンピシャ。

うぉおぉおおぉお懐かしいよぉおぉおぉおおお!!!

となったわけです。

で、続きも読んでみたいなぁと思って買っちゃいました。

現在、2巻まで出ています。

消しゴムのカスをとるローラーつきの消しゴムなど、

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なんとなく忘れてたけども「あったあった!」というものがたくさん。

消しゴム、集めてたなぁ、とか、友達と冒険きどりで目的もなく歩いたりしたなぁとか、

なにげない記憶が呼び覚まされて、

「ああ・・・・」

ってなりました。助けて。

神奈川に住んでいたことがあるので、舞台もなんとなく親近感。

80〜90年台生まれくらいまでの人は、当時の時代の雰囲気を楽しめると思います。

どんどん技術が進化していって、それが身近の人に浸透していく。

それに驚かされていました。

あの時代に開発やってた人は楽しかっただろうなぁ。

 

あの頃

例えば、私は中1で初めてPHSを持ったのですが、

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これでした↑AT-33のピンク。

確かメールはPメールと読んでて、カタカナオンリーで40字とかだったかな?

それでも、友達とやりとりするのが楽しくて仕方なかった。

で、高校生になって携帯を買ってもらったのですよ。

その時大人気だったのはdocomoのNシリーズの二つ折り。

だけどそれはまだカラーじゃなくて。

だから、初のカラー携帯であるDensoのフリップ式にしました。

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だしメールはたくさん文字が打てて絵文字も可愛いし、

本当にテンションが上がったなぁ。

こんなわかりやすい進化、もう今じゃなかなかないなって思います。

進化しきって、成熟した感じがする。

iPhoneは4から愛用していて今はiPhone6 plusを使っていますが、

何がどう変わったかって・・・サイズだとか、本当細部の細部ですよ。

緑がかった液晶でカタカナ打ってたのが、

カラーで絵文字のメールになった!!!っていう話じゃないわけ。

そんな時代の「これからどんなものが生まれるんだろう」というワクワク感が、

漫画から十二分に伝わってきて、すごい嬉しかったです。

時代の空気感も描いてるのが、この漫画のすごいところ。

 

でもこの漫画、それだけじゃない!

ノスタルジック漫画として楽しいだけでは、

ここまではおすすめしないんですけども。

ギャグ漫画として純粋に笑える!

本当にツボです。

私のお気に入りは、2巻の20話。

真面目な森くんの話です。

漫画読んで声出して笑ったの久しぶり。

21話で深夜にお腹こわしたときに、

便座に座ってる山本さんがの明日のジョーになってたりとか、

倒れてるシーンが曙だったりとか、

そういう小ネタもいちいち面白いです。

 

夢のつづき

1巻のあとがきで作者の方も書いていましたが、

大人になって子供の頃のことを思うとき、

新たな発見がありますよね。

腑に落ちるというか。

いわゆる「大人の事情」というものがわかって、

「ああ、あれは・・・」って切なくなったりする。

大人になってから出会ってたら仲良くなってないだろうなっていう子と、

小学校の頃はすごく仲が良かったりもする。

で、やっぱり色々と生きる道が違っていて、その子とは疎遠。

今はあの頃の思い出しかない。

純粋に、「楽しい」っていう気持ちを共有する相手が、

友達だったのに、それだけじゃ仲良くし続けられない。

20代半ばから30過ぎまで、女性って、

結婚、出産で環境がめまぐるしく変わる。

興味のあることや、お金をかけるものも変わってくる。

そんななかで仲良くし続けることの難しさを痛感しているよ。

あの頃、「なんとなく疎遠」ってのがわからなかったけれど、

今ならすごくわかる。

違うコミュニティで生きるようになると、

自然と押し出されるんだよね。過去が。

そんな中、作者と岡崎さんは今でも仲が良いみたいで、

なんとなく安心します。

かくいう私にも何人か幼なじみがいて、今でも月1くらいで会います。

でもそれは、私が地元にUターンしてきたから。

私がまた地元を出たら、わからないよね。

それまでは、仲良くしていたいなぁ、

子供時代の続きをここでしたいなぁと思う次第です。

 

私もなんやらかんやらで大人ってやつになっちまったけど、

何がどう変わったのかはよくわからなくて、

毎日必死に心臓動かしてたら、大人になっていた。

子供の頃、「大人」は自分とは違う生き物のような存在だった。

だけど、大人になったらわかる。

子供と大人ってグラデーションみたいになってるんだってことを。

 

大人ってつまらないことを言う存在で、

私はいつも怒られる側だった。

大人は自由で、勝手だと思っていた。

だけど本当は違うんだよね。

クソガキだった私も今は怒る側になってしまったけど、

子供の頃の思い出っていつまでもきらきらしていて、

たまに思い出しては、

「はあ、また明日から頑張ろう」

そう思って力をふりしぼって生きている。

大人ってそんなもん、なんだよねえ。

 

過ぎていく毎日のなかで、

こうやっていろんなことに思いを馳せるのって大事かもしれない。

ちょっと立ち止まらせてくれて、

いろんなことを考えるきっかけをくれる漫画でした。

 

ぜひ「岡崎に捧ぐ」読んでみてください。